今朝電車に乗っていたら近くに乗っている女子の本の中に「…はintel insideのロゴ入りマグカップを…」というようなフレーズがでてきて思わず覗き込んでしまった。断片的にしか読めなかったが、「タカナシのローファット牛乳」とかどうでもいいところにこだわった描写が出てくるところをみると、ロクな本にみえなかった。紙面には何という本なのか判別できるようなものはなかったのに、なぜだか直感的に「村上春樹の新作だ」と思った。
先ほどふと思い出し「高橋」「マリ」「エリ」など覚えていた人物名でググッてみると、見事に的中していたことがわかった。村上春樹の「アフターダーク」という新作らしい。なぜわかったのだろう?霊感?
恥ずかしい限りだが、村上春樹の作品というものを読んだことがない。まったく興味がない。どのくらい興味がないかというと村上春樹と村上龍の区別がつかないくらい。遠目に覗き込んだくらいで読んだ気になってはいけないのだろうけれども、やはりおもしろいとは思えなかった。そんな状況にも関わらず彼の作品であると見抜くことができたのは、おそらく自分のなかで描いている彼のイメージとピッタリ合致したせいなんだろう。それはそれですごい影響力といえる。二次的情報しか持たぬものにまで自分の個性を感じさせるほどの作風。
何はともあれ彼の作品にintel insideが出てきたのは喜ばしい。今さらながら時代を象徴するキーワードの一つとして認められたということか。インテルブランドには335億ドルの価値があるというが、日本でのブランド浸透性はソニー等と比べて皆無だ。まさかこれが起爆剤となるわけはなかろうが、多少のきっかけの一つにでもなればありがたい。
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